時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
矛盾点
「ねぇ、君」
近藤様ぁ!!とあがめていると、栗色の髪の毛が印象的な男の子が話しかけてきた。一花は首をかしげる。
『なんでしょう』
「君って、変な道でも歩いてたの??」
『変な道??』
「そう、人気の無い山の中とか」
『山!?違います……私は、学校の美術室で居眠りてました』
「がっこう??びじゅつしつ??」
ポンポンッとハテナが頭上に複数表れるのが見えた。
あ、そうか学校も美術室も伝わらないのか。
『えっと、学び屋??寺子屋??見たいなところで、絵を描く部屋で居眠りしてたんです』
「それって、おかしいよね」
『おかしい??』
「おかしいな」
茶髪君と話していると、トシさんも頷いた。どういうこと??
「怪道は、人間がごくまれに迷い込んじまうが、大体は山の中で歩いていたやつだ」
トシさんの説明を聞いていると、おかしいなと感じ始めた。
『私、山どころか居眠りしてた』
「そうだよね。君は居眠りしてた。居眠りしてた人が迷い込んでくるかな??」
え、知らぬ間に夢遊病??
「故意的に誰かが、君を連れてきたって考える方が筋が通ると僕は思うよ」
故意的って、何で私を??一花は、固まったまま開いた口を塞げずに居た。