時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
「総司、あまり怖がらせる事を言うものではない」
沖田横に座っていた斎藤は、一花に視線を向けながら言った。
あ、斎藤さんって優しい方なんだ。
「心配しなくていい、人間を食うのは一部のモノだけだ」
ビクッと一花は肩をはねさせた。
ちょっと待てッ!!!!一部ってことは、食べられる可能性があるって事!?!?
「一君、それ結局怖がらせちゃってるから」
沖田は、ケラケラと笑いながら斎藤を指摘した。笑い事ではない。
「ったく、なにやってんだお前らは。……俺は、土方歳三この新撰組の副長をしている。見たとおり、一癖も二癖もあるやつが居る、何かあったら俺のところへ来い」
トシ、土方に一花はコクコクと何度も頷いた。
「最後は、俺だな。さっきも言ったが、新撰組局長、近藤勇だ。よろしくたのむ」
部屋の中に居た全員の自己紹介が終り、自然と視線が一花に集まり始める。