時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
働かぬもの食うべからず
話し合いが終り、部屋へ帰ることになった。
「僕が連れて行ってあげるよ」
まさかの沖田の申し出に、一花は目を見張った。一番しそうに無いキャラじゃないだろうか。
「あ、君。今、失礼な事考えてない??斬っちゃうよ??」
ニッコリとした笑顔に爽やかさは無いブラックだ。ガクブルと震えながら、首が飛びそうなほど左右に振った。
この人ならやりかねない。
笑顔から、いち早くそのことを一花は察知した。
「総司。あまり、朝日奈をいじめるな」
「なに、一君も一緒にお話したいの??」
「そんな事は言ってない」
そのまま、沖田と斎藤は言い合いを始めた。止めようか止めまいかと考えていると、鬼のような形相で土方が怒鳴った。
「うるせぇーな。いいから、こいつを早く部屋へ連れて行け!!!!」
土方の声に斎藤はいち早く反応した。
「失礼しました副長」
ペコリと頭を下げ、本当に申し訳なさそうに眉をたらしている。
失礼だけど、飼い主に怒られた犬みたい。
先ほどの話し合いで、斎藤は余り表情が変化しなかったが、今は目に見えるほどシュンッとしていた。