時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
「沖田組長、なぜ、彼女を怖がらせるような事を、仰るのですか」
「からかっただけだよ」
悪びれもせず言う沖田に、山崎はハーッとため息を吐いた。
「彼女にその冗談は通じません。冗談でからかうのなら分かりやすい冗談を仰るべきです」
え??まって冗談??
『……やっぱり、人間を食べないんですね!?』
「食べる食べないどころか食べた事もないよ」
今頃気づいたの??っと沖田はケラケラと笑った。
あれが嘘なら、あんたは俳優さんになれるは。本当に肉を引きちぎられるんじゃないかと思ったよ!!!!
『沖田さん、嫌い』
「えーひどいなぁ。僕は仲良くなりたいんだけど」
うそつけ!!仲良くなりたい子に、普通あんなことしない。
「仲良くなりたいのであれば、一度謝るべきです」
なんか、山崎さんがお母さんに見えてきた。
「……ごめんね。気になってる子ほど、からかいたくなる性格なんだ」
難儀な性格だな。
『い、いえ。もうしないと約束してくれるなら』
「それは無理」
『おいッ』
許そうと思った私が馬鹿だった。