時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
「後は、食事を運ぶだけだな」
大量の料理を前に、永倉がうんっと頷いた。
この量を食べるの??一回で??一日じゃなくて??
一人当たりの食事、特に茶碗山盛りのご飯から一花は視線を逸らせずにいた。
「なら俺、みんなを呼んでくる」
藤堂は、ニカッと笑みを浮かべると風のような速さで厨を出て行った。
「俺たちは、食事を運ぶか」
「そうですね。朝日奈さんは軽いものを……朝日奈さん??」
ご飯に熱い視線を送っていた一花は、山崎に顔を覗き込まれビクリッと肩をふるわせた。
「……この量では足りませんか??」
山崎は茶碗のご飯に視線を向け、すぐに一花に視線を戻した。
『はい!?!?この量で!?足りるどころか、食べ切れません!!』
ブンブンッと首が飛びそうなほど横に振る。無理、絶対無理!!
「冗談ですよ……心配しなくとも、貴女の食事の量は少なめにしていますよ」
あまりにもムキになって否定する一花に、山崎はスイマセンとクスクス笑った。
山崎さんも冗談とかいうんだ。