時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
歩き始めてすぐ、お風呂場に到着した。案外近い場所にあったようだ。
「僕がココで見張ってるから、ゆっくりしてきなよ」
『有難うございます』
ペコリと頭を下げた一花は脱衣所へ向かった。
大人数の人が使うお風呂だけあって脱衣所も広い。なんというか、旅館の脱衣所。かごの中に服をたたんで入れる。
ガラッと引き戸を開けお風呂場へ入って、一花は目を丸くした。
『すご……大浴場』
その一言に尽きる。大人数だからこの広さには納得するが、コレって温泉だよね。
体を洗い髪を洗い、お風呂に肩まで浸かる。
スーッと全身から力が抜け、リラックスしていると不意にトントンッ戸が叩かれた。
『はい』
「着替えと手拭、籠の中に入れておくから着替えてね」
一瞬、警戒したが声が沖田のものだと気づくと力が抜けた。
『ありがとうございます。……そろそろあがりますね!!』
ザバッと湯から上がり、脱衣所へ向かった。