時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
「大丈夫」
『え??』
俯き身震いをする一花の肩に、沖田の手が触れた。
「目の届く所に居る間は、僕が君を守ってあげる。もう指一本触れさせやしない」
俯いた顔を上げると、柔らかに微笑む沖田。その姿に、一花は目を丸め息を呑んだ。
『……お、き』
「まぁ、目の前に居たときだけね」
え、それってずっと傍でウロチョロしてないとダメって事ですか。
結構、ハードル高くないですかね。私、もうすでに躓きそうです。
「ほら、おいてくよ」
『待ってください。行きますから!!』
さっさと言ってしまう沖田の背を追いかけた。追いかける一花の表情は、先ほどより幾分明るくなっていた。
なんだか、気持ちが落ち着いたみたい。
“大丈夫”
沖田の言葉には力があった。会ってまだ全然経っていないのに、この人は信じてもいいと心が言っている様に一花は感じた。