時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~




沖田の後に続いて数分歩くと、一番初めに入った部屋の前に到着した。


「土方さん、近藤さん。連れてきました」


沖田が中に声をかけると、すぐに土方の声が返ってきた。


「はいれ」


スッと襖を開けた沖田は、一花に中へ入るように促した。それに従って一花は部屋の中へ入った。


「朝比奈君おはよう。呼び出してすまないね、座ってくれ」


『おはようございます、近藤さん。失礼します』


ペコリと頭を下げ、前と同じように真ん中へ座った。


「昨晩は、大変な目にあったようだね。警戒を怠ってしまった私の所為だ、本当にすまない」


頭を下げる近藤に、一花は焦りながら首を振った。


『近藤さん、頭をあげてください。危害を加えられる前に助けていただいたので、大丈夫ですから』


「そうか、だが本当に申し訳なかった」


近藤の横に座る土方は、間を置いて口を開いた。


「……お前を昨晩襲ったものを、俺たちは外魔と呼んでいる」


『がい、ま??』


慣れない単語に、首をかしげた。外魔とは一体なに??




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