時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
葱を切り終わり、七輪で焼いている魚に視線を向けた。ひっくり返すと、いい焦げ目がついている。美味しそうに出来てる!!
二人でせっせと料理を作っていると、厨に沖田が姿を現した。
「もうできそう??」
「沖田組長。もうできますよ」
山崎が顔を上げ、頷いて見せた。
「じゃあ運ぶの手伝うよ……ところで一花ちゃん」
山崎と会話を終えた沖田は、魚をひっくり返している一花に視線を向けた。
『なんですか??』
「すごく色っぽい格好してるね」
山崎も流されるように視線を一花に向け、ブッと噴出した。
「あ、朝比奈君!!」
『??』
小袖といっても、着物は袖がブラブラして邪魔。魚をひっくり返しながら邪魔に感じた一花は肩まで袖を捲り上げていたのだ。
「女性が肌をそんなに出すものではありません」
魚は自分がしますから、袖を下ろしなさいと必死に言ってくる山崎の姿は、まるでお母さん。