朧咲夜Another【短編・完】


ガチャンッ
 

一緒に食事を初めていた在義が、何故か箸を取り落として食器に激突させた。


「え、どうしたの、父さん」
 

隣の咲桜は怪訝そうな顔をする。


向かいの流夜はしまったというような顔をした。


「え、ああ、いや、なんでも、ないよ?」
 

在義は咲桜の方はちらりとも見ずに正面を向いて答えた。


どうしてか、ドンドン流夜の顔色が悪くなっていく。


嫌いな食べ物でもあったのかな?


「それで、降渡くんの話だったかな?」
 

在義は箸を取り直して、気も取りなおしたように食事を再開する。

< 19 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop