朧咲夜Another【短編・完】
「ん?」
二人の反応に、背の低い方――え? 男の子? 男子の制服で、性別を超越しちゃったような美人――が首を傾げた。
「もしかして華取咲桜?」
背の低い方が訊いて来たので、「ですが」と肯いた。
「へー、あんま在義さんには似てないんだなー」
「って言うか、なんで琉奏と一緒にいるの」
背の高い方が呟いて、背の低い方はじとっとした瞳で見て来た。
「あ、咲桜。桜庭の雲居と春芽。名前は知ってるだろ?」
「……うん」
はっきり認識したのはつい最近だけど。
「んで、咲桜は俺の彼女だから一緒にいる。問題ないだろ?」