先輩、一億円で私と付き合って下さい!
第一章 告白を受け入れたその日が・・・
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衝撃的だった。
その一瞬で──
何がって、今俺、どしんと体に重い衝撃を感じた途端、腹に何かが突き刺さって、ただ驚くばかりで「えっ!?」って時が止まったように固まって動けない。
「うっ」
息が喉から洩れるような、声が喉に引っかかって喘ぐような、そんな事しかできなかった。
頭が真っ白になったと思ったら、腹が熱くなって、あとから思い出したようにつんざくような痛みに急激に襲われた。
「一体何が……」
ぶつかってきたものが俺から離れたら、グッと腹に力が入ってその分痛みが増した。
腹を手で押さえれば、ぬるりとした生暖かいものがまとわりついて、頭に疑問符が乱舞した。
その手を見れば、赤く染まってて、まさかと思った時、俺は立ってられなくて膝を地につけて崩れ落ちた。
目線がぐっと下がったその目の前には、誰かの足が不安定に立っていて、見上げた時、そいつは目を見開いて恐怖に慄いていた。
そしてそいつの手には包丁があり、赤い液体が滴っていた。
「俺、刺されたのか?」
そう思うと同時に意識が遠くなっていった。
衝撃的だった。
その一瞬で──
何がって、今俺、どしんと体に重い衝撃を感じた途端、腹に何かが突き刺さって、ただ驚くばかりで「えっ!?」って時が止まったように固まって動けない。
「うっ」
息が喉から洩れるような、声が喉に引っかかって喘ぐような、そんな事しかできなかった。
頭が真っ白になったと思ったら、腹が熱くなって、あとから思い出したようにつんざくような痛みに急激に襲われた。
「一体何が……」
ぶつかってきたものが俺から離れたら、グッと腹に力が入ってその分痛みが増した。
腹を手で押さえれば、ぬるりとした生暖かいものがまとわりついて、頭に疑問符が乱舞した。
その手を見れば、赤く染まってて、まさかと思った時、俺は立ってられなくて膝を地につけて崩れ落ちた。
目線がぐっと下がったその目の前には、誰かの足が不安定に立っていて、見上げた時、そいつは目を見開いて恐怖に慄いていた。
そしてそいつの手には包丁があり、赤い液体が滴っていた。
「俺、刺されたのか?」
そう思うと同時に意識が遠くなっていった。