ひだまりのようなその形に幸福論と名前をつけたなら
「随分難しい本読んでるね」
「あ、あぁ…名前知ってるけどそういえば読んだことないなって思って」
「へぇ」
「こう見えて、私文系得意なんだよー!」
「まぁ理系って感じではないよね」
「え、貶してる?」
テンポよく進む会話に二人して笑い合った。
「……そういえばさ、君は、将来したいことはあるの?」
突然の話題に一瞬何を言われたのか分からなかった。
もしかして文系とか理系という話をしたからだろうか。誘拐犯さんは時々本当に単純だよなと思った。
どちらにせよ将来のことなんて一度も、誰にも話したことがなかったので戸惑ってしまう。
ましてやいつかこの部屋を出たその後の話など、考えたくなかった。
「…就職かなって考えてる。まだ分かんないけどね」
「そっか」
「あ、あぁ…名前知ってるけどそういえば読んだことないなって思って」
「へぇ」
「こう見えて、私文系得意なんだよー!」
「まぁ理系って感じではないよね」
「え、貶してる?」
テンポよく進む会話に二人して笑い合った。
「……そういえばさ、君は、将来したいことはあるの?」
突然の話題に一瞬何を言われたのか分からなかった。
もしかして文系とか理系という話をしたからだろうか。誘拐犯さんは時々本当に単純だよなと思った。
どちらにせよ将来のことなんて一度も、誰にも話したことがなかったので戸惑ってしまう。
ましてやいつかこの部屋を出たその後の話など、考えたくなかった。
「…就職かなって考えてる。まだ分かんないけどね」
「そっか」