ひだまりのようなその形に幸福論と名前をつけたなら
「ああ、そうだ。今度、この髪型に似合う服買いに行きたいなぁ」
「それはお願い?」
少し切ったからと言って変わるわけでもないけれど、一緒に出掛けたいがために口を開いた。
咄嗟の提案を口にすれば、誘拐犯さんは首を傾げて私を見た。
私がやったら可愛くないのに、誘拐犯さんがやればさまになるのだから嫌になる。
むすりとしつつも頷けば、誘拐犯さんが肩を揺らして微かに笑った。
「いいよ。君が望むなら」
本当に、この人は不思議な人だと思う。
短くなった髪を触りながら、何度思ったか分からないことを、今日もまた思った。
「それはお願い?」
少し切ったからと言って変わるわけでもないけれど、一緒に出掛けたいがために口を開いた。
咄嗟の提案を口にすれば、誘拐犯さんは首を傾げて私を見た。
私がやったら可愛くないのに、誘拐犯さんがやればさまになるのだから嫌になる。
むすりとしつつも頷けば、誘拐犯さんが肩を揺らして微かに笑った。
「いいよ。君が望むなら」
本当に、この人は不思議な人だと思う。
短くなった髪を触りながら、何度思ったか分からないことを、今日もまた思った。