嘘つき
第四章~恐怖な好意~
 ー現在ー
 僕と彼女が付き合って、一年間がたった。
 僕はあれから自分を男らしくしようと休みの日鍛えたり、彼女の行きたいところに連れていったりしていた。しかし、彼女の昼休みの"大好き"は今も続いている。
 放課後、彼女と帰りながら話した。僕はどうしても聞きたいことがあるから聞いてみた。
「望、君は僕をどうしたいんだい?僕は君のことをこれ以上好きになると壊れそうだ。」
 これは本性だった。僕は美しすぎる彼女を好きになりすぎていた。
「いいじゃない、壊れても。亮は亮よ。もっとぐちゃぐちゃになってもいいぐらい。」
彼女は微笑みながらそう言って、僕にキスをした。僕は、確かに僕は僕だと思ってしまった。

 
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