盲目の蝶
席に座ると後ろの席の生徒に声をかけられた。

振り返るとさっき理事長室を教えてくれた男子だった。

「先程は助かりました。えっと.....」

「真藤 新だ。同じクラスだったんだな、これからよろしくな」

「こちらこそ」

ホームルームが終わると早速、真藤に話しかけられた。

「なぁ、自己紹介の時いってたことって本当か?」

真藤がそういった瞬間、教室の会話が止まり全員の意識がこちらに向く

「えぇ、本当です。」

「へぇ、スッゲェのな」

感心したように呟く真藤に苦笑する。

「凄いのは僕ではなく紅ですよ。」

「謙遜すんなって。紅に入いるのは幹部以上に認められる必要があるんだろ?スッゲェじゃん!」

瞳を輝かせる真藤。
やはり世界No.1は憧れですか。

そして僕はふと気になったことを聞いてみた。

「真藤はどこに所属しているのですか?」

すると真藤は苦い顔をして

「俺、無所属なんだ。」

そう言った。


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