盲目の蝶
「ハァ.....さて、まずは水嶋組にこの事を報告、とはいえ水嶋組の中では一度終わった件だ。しばらくは様子見だろう。当時、認知されていなかったのは、成人済みばかりだったしな。未成年の場合の対処法を考えて、七十歳以降の先代当主の女関係も洗い直してと、....ハァ」

ため息を吐きつつも冷静に状況を判断し最善の対処法を選ぶ。

流石、雪白の次期社長。
周りは王様のこうゆうカリスマ性に惹き付けられる。

「はーい!その女関係の洗い直しは僕がやりたい!」

そう言ったのは樹

樹の情報収集能力は目を見張るものがある。これ以上ないほど適任。

だけど

「水嶋組は......水嶋組に関わらず極道には矜持があるから、関わらせてくれるか....」

極道の家に産まれた人は偏見を持たれて遠巻きにされることがある。だからこそ、他人に頼らず自分達で問題を解決する。いくら私達が水嶋組に協力的とはいえ、こればかりはどうなるか....
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