桜ヶ丘物語
「昨日美丘に行ってきたんだよ。」

ばつが悪そうに窓の外を見て、三谷は呟いた。


「美丘…?まさか…」


「あぁ。そのまさかだよ!斉藤に会いに行った。こっちがせっかく下手に出てやったってーのに、あの女…っ!」


「なるほど。振られたんだね。」


やっ、聡。そこはもう少しオブラートに包んだ言い方で…


「うっせぇ!!!黙れや!!!」


ほら、また切れた。



.
< 29 / 135 >

この作品をシェア

pagetop