消えねばならない魂
「あたし、受験受かったよ!」

「あら。おめでとう。で、裕梨はあったの?」

私の代わりに合否発表を見てきた裕香にママは聞いた。

「ううん。なかった。」

「ふーん。」

ママは不機嫌だ。
私が受験に落ちたから?



「良いでしょ、裕梨。あたし受かったんだー。」

五月蝿い。
しつこい。
黙れ。

先程から永遠に繰り返してくる裕香に、そろそろイライラしてきた。
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