6人目
小銃で一斉射撃した時よりも、より細かい肉片へと変わり果てた男の体。

しかしそれでも、その肉片同士が引き寄せられ、結合する。

小さな動物が群れを成し、大きな集団を形成するように、1つの肉体へと再生していく。

生物として致命的なダメージを与えた筈だった。

人間ならば即死級のダメージを与えた筈だった。

だがこの男にとっては、対戦車弾の攻撃すら致命傷には至らないのだ。

「二度も我が肉体を再生せねばならんほどに破壊したか。大したものだ。誉めてやる」

掠り傷1つ残さず再生した男。

疲労も苦痛も、その表情からは窺えない。

< 24 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop