6人目
まるで小枝でも折るが如く、いとも容易く男性の腕をへし折る男。

「ぎ…ぎゃあぁぁあぁあぁあぁ!」

その激痛に耐えかねて、男性は悲鳴を上げた。

「取るに足らぬ弱者が、この俺の体に簡単に触れるんじゃあない」

腕を押さえて蹲る男性を見下ろしながら、男は薄笑みを浮かべる。

あっという間に出来上がる人だかり。

その中心で、男は男性の折れた腕を踏み付ける。

「気安くこの俺様に触りやがって。さて、どうやって償わせてやろうか」

既に腕を骨折した事で戦意を失っている男性を、男はしつこく執拗に攻め立てる。

弱者を甚振り苦しめる、嗜虐的な嗜好が表れていた。

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