6人目
降ろした霊も制御できない落第生。

しかし狂史郎は、その降ろした霊を利用して、滅びの5人のような強大な人外達に敵対できるほどの力を獲得していた。

「滅びの5人が並行世界を行き来して、人間に仇なしているって話は、ジジイやババアから耳タコで聞かされている。面倒だが…ふぅ…年寄りを出張らせる訳にもいかねぇだろう。ここは孫の俺が動かねぇとな。滅びの5人候補に挙げられているディア・ボロス…テメェが現れたとあっちゃあ」

溜息交じりに呟く狂史郎。

「成程な…貴様の能力については分かったぞ、南条 狂史郎。落第生とはいえ、降霊師の名門・南条の末裔だ。こういうのを日本では、腐っても鯛と言うのだそうだな」

「ふぅ…物知りだな、大したもんだ」

またも溜息をつく狂史郎。

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