6人目
「さて」

キャスケット越しに、狂史郎の眼がギラリと光った。

「俺の自己紹介は終わったぜ。ディア・ボロス、今度はテメェの番だ。てめぇが何者なのか…種族、能力、何故滅びの5人の仲間入りしたいのか…洗い浚い吐いてもらうぜ」

狂史郎の背中から立ち昇る禍々しい気配が、更に強くなる。

対してディアは相変わらずの薄笑みを湛えたままだった。

「貴様の祖父母が何と言っているかは知らんがな、狂史郎。俺はその滅びの5人とやらと一括りにされてやるつもりは毛頭ない。滅びの6人、などと呼びたがっているのは、貴様の耄碌ジジイどもの勝手だろう」

腰に手を当て、ディアは向き直る。

「人類に仇なす滅びの5人だと?知った事か。このディア・ボロス、そんな事は無関係に、自分の生きたいように生きているだけよ!人間にも滅びの5人にも、誰の指図も受けんわ!」

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