6人目
「ふぅ、埒があかねぇな」

狂史郎は再び拳を握り締めた。

「論より証拠だ。食らいやがれ」

大きく振りかぶった拳を突き出す!

そこから放たれたのは、悪神の禍々しい力!

邪気と言ってもいいだろう。

その邪気は、ディアの顔面に直撃する!

鼻血をもたらし、腹筋が陥没するほどの威力を持つ悪神の邪気。

しかし。

「…どうした?」

ディアは平然としていた。

「これの何処が強力なのだ?」

「何…?」

狂史郎が目を見開く。

最初は確かに効いていた筈の悪神の力。

それがここに来て、突然ディアにダメージを与える事が出来なくなってしまった。

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