6人目
血飛沫を上げ、ボロ屑と化す。

今度は狂史郎がアスファルトにキスをする番だった。

骨に罅が入り、裂傷打撲は数知れず。

咄嗟に悪神が『間借り』している狂史郎の肉体を守らなければ、即死していただろう。

人間の正確さと素早さを持つ重機と称される狂史郎に、ディアは事も無げに競り勝った。

「まさに無敵!」

這い蹲る狂史郎を見下ろし、ディアは高笑いした。

「悪神か悪霊か知らんが、このディア・ボロスに敵う者無し!狂史郎、貴様の力などそんなもの!」

大きく振り上げた足を。

「ふん!」

倒れた狂史郎の胸板に振り下ろす!

踏み付けられた拍子に、狂史郎の肋骨に罅が入った。

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