6人目
セミロングの金髪、血のような真紅の瞳。

真紅の瞳は、吸血鬼を意味する。

特に深い真紅…深紅の瞳は強力な吸血鬼、真祖を表すもの。

滅びの6人に関しての知識を持っている狂史郎が、それを知らぬ筈はない。

「人間じゃあねぇな、女。何者だ」

「……」

女は微かに笑みを浮かべた。

「私の名前はセシル…真祖セシル・カイル。悪魔・黒十字 邪悪をサー(組織内の階級や社会的地位において目上にあたる教育者や指揮官、年長者に対しての敬称)と呼び慕う眷属でありながら、サーに見限られ、人間にも化け物にも受け入れてもらえなくなった存在…」

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