6人目
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超心理学の権威イースト博士。

彼は『死者蘇生』をテーマに掲げて奇怪な研究に没頭した末に、その副産物である恐ろしき怪物に襲われ自ら命を落とし、彼の住んでいた館は怪物が徘徊する恐怖の館と化してしまった。

大学で超心理学を専攻していた俺と恋人ジェニーは、その話に興味を持ってイースト館の近くへとやってきた。

そして、折悪しく降り注ぎ始めた豪雨に追われるようにして、館に足を踏み入れてしまう。

たちまち怪物達の魔の手が伸び、俺は為す術もなく打ちのめされ、ジェニーは館の奥へと連れ去られてしまった。

…絶望と共に薄れ行く意識の中、何者かが俺に呼びかけた。

声の主は無面(むめん)と名乗る。

東洋から伝わり、古来より覇者と共にあり、身につけし者に強大な力を授けてきた伝説の仮面である。

呼びかけられるまま無面を身につけた俺は、忌まわしき館の奥底へ足を踏み入れる。

ジェニーを救うべく、長い長い、悪夢の道へと……。

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