浮気性彼氏さま。
「早く弁当食べさせてよ。人生初手作り弁当」
ペロッ
「痛っ」
ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべ、左中指の切り傷を京治がペロリと舐める。
「この傷、俺のために作った傷でしょ?嬉しい」
「〜っ」
何だこれ。
妖艶に微笑まれて口から心臓が出そうになる。
ドクンッドクンッドクンッドクンッ
大袈裟だと思って絆創膏すら貼ってなかった昨日のお弁当作りでできた切り傷。
まさかそれに気づいていたなんて。
やられていることはおかしい。
傷舐められてるんだよ。
痛いんだよ。
なのに心臓が何故こんなにも速くなってんだ。
私はドMなのか。
変態なのか。