浮気性彼氏さま。












「はい、花奈」







「え」








どこから出したのか突然京治が小さな袋を私に渡す。







これは何?








訳が分からずなかなかその小さな袋を受け取らない私に京治が「今日はクリスマスだよ?受け取って」と微笑んで来てやっと小さな袋の意味を理解した。







京治が渡そうとしているピンクの小さな可愛らしい袋はクリスマスプレゼントだ。








「あ、ありがとう。でも私何も用意してない……」






「いいよ、大丈夫」








申し訳なさそうに京治からプレゼントを貰う私に京治が優しく微笑む。







言い訳みたいだけど付き合い出してクリスマスを一緒に過ごすことが決まったのがほんの数日前のことだからこんな事まで頭が回っていなかったのだ。







思えばケーキだって京治は用意していてくれた訳で私は何も………。













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