浮気性彼氏さま。
「もう、反則でしょ……」
ギュッ
悔しそうにそう言って京治が優しく優しく私を抱きしめる。
「不安だった。あんなにアイツのことを盲目的に好きだった花奈が本当に俺のことを好きなのかって。でも、俺をあの時選んでくれたのは花奈だもんね……」
溢れる想いを私に京治がゆっくり伝えていく。
そんな風に思っていたんだね。
「クリスマスプレゼント、やっぱり欲しいな。今すぐ」
「え、えぇ……。い、今すぐ?」
「うん、今すぐ」
甘い声にせがまれても何も用意していない私はただただアワアワすることしかできず。
ど、どうしよう。
そんなこと言われても渡せるものなんて………。