浮気性彼氏さま。











「アイツは確かに超美少年だし、なかなか出会えるような男じゃないと思う。けど、あんなクズ男、観賞用で充分、付き合うなんて普通は無理」






「まぁねぇ」







相変わらず真っ直ぐな正論を夏栄に言われて苦笑いを浮かべる。






伊織くんの女好きっぷりは我が校では大変有名な話でそんな伊織くんでも構わないって女の子のみが伊織くんの彼女になる。




そしてやっぱり耐えきれずすぐに離れるっていうね。








「でもどんなに他の女の子の所に行っちゃっても好きなんだもん。月、金だけでも私の彼氏なんて奇跡みたいなもんだよ?」







深い、それは深いため息をつきながら視線を落とす。





あぁ、私伊織くんのことになるとため息ばかり出ちゃう。







「…………クリスマスって何曜日だったっけ?」






「え、木曜日だけど」






「そう」







いきなり1か月後のクリスマスの曜日を聞かれて答える私に軽く返事をする夏栄。







え、え、何?












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