夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
怒ってる訳でも、疑ってる訳でもない。
そう言っているけど、どこか様子がおかしいアカリを抱き締めていると…。
暫くして、抱き付いたまま俺を見上げて彼女が言った。
「…ね、さっきの声。もう一度出して?」
「?……え?さっきの、声…?」
突然の要望に首を傾げると、アカリは少し照れたようにお願いを続ける。
「さっき、演技してた時の声…///。格好良くて、ドキドキしちゃった///。」
「///ッ……。」
ハニカミながら上目遣いで訴えてくるその仕草に、思わずドキッとした。が、改めて演技をすると言うのも何だか小っ恥ずかしくて…。俺は自分の顔に熱が帯びてくるのを感じた。
「アカリは、ドMなんだな…///。」
「?…え?…ど、えむ…??」
口元を押さえて俺がボソッと呟くと、アカリは首を傾げてキョトンとしている。