夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
【旅行先/宿泊部屋】

「っ……///。」

深夜に喉が渇いて目を覚ますと、素肌のまま眠ってしまった私を暖めてくれるように抱き締めてヴァロンは眠っていた。

起こしてしまうかな?と思いつつ、ゆっくりと自分の身体を彼から離し、布団から抜けると畳の上に脱ぎ散らかしてあった浴衣を羽織って冷蔵庫のある場所まで移動する。
”水はたくさんあっても困らないから。”と、ヴァロンが幾つか買っていた小さめの水のボトルを一本冷蔵庫から取り出すと、フタを開けて口をつけた。


「……美味しい。」

冷たく冷えた水が口の中を潤して、渇いていた喉を通っていく。普段よりもとても美味しく感じて思わず笑みが溢れた。


ヴァロンもきっとあのまま寝ちゃったんだよね?
喉、渇いてないかな…?

冷蔵庫の水は減っていなかったし、浴衣や下着も脱いだままだったから、彼も激しく愛し合った行為の後すぐに眠ってしまったに違いない。
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