夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

ミネアさん、って言ったっけ?
綺麗で、スタイルも良くて、大人っぽかった。
それなのに、ヴァロンを見た瞬間の…。あの少女のように可愛かった笑顔。
すごく嬉しそうに、あんな可愛い顔で微笑まれたら普通の男の人は絶対に悪い気はしないと思った。

それに…。

”大丈夫だよ。
あの女性は、そんな人じゃないから。”…。

ヴァロンのあの言葉は、親しくなきゃ言えない。
ヴァロンとミネアさん。
二人の間に、きっと二人しか分からない時間が存在して…。勿論仕事上だとは思うが、信頼し合っていたんだ。


チェス、したって言ってたなぁ…。
私には分からない遊びだ。

二人が和気藹々と盛り上がっている姿を想像してしまって、胸が苦しくなる。
そして、なぜだか…。ミネアさんがさっき中庭でヴァロンを見つめていた視線や表情の一つ一つが気になって、頭から離れない。
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