夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
「変装って、難しいんだね…。
ヴァロン、いつも大変なのにありがとう!私も、これからは一緒に変装出来るように勉強する。
…ヴァロンの、奥さんだもんね///?」
「……っ///。」
俺に合わせてくれようと、必死に離れないでくれようとするアカリの姿に、また元気付けられる。
昨夜の水の口移しだって、俺の冗談を本気にとらえて…。
本当は恥ずかしがり屋で、あんな事をするキャラじゃないのに、いつだって一生懸命俺に真っ直ぐ応えようとしてくれる。
「……俺、絶対に浮気しねぇ///。」
「?……え?」
思わず口から漏れた心の声。
小さい呟きだったから聞き取れなかった様子のアカリに、俺は自分が付けていたマフラーを外して、彼女の首に巻いた。
「その髪型じゃ、首元冷えるだろ?
女の子は身体冷やしちゃ駄目だ。」
そう言って額にそっと口付けてやると、アカリは頬をピンク色に染めて、首のマフラーを握り締めて微笑む。