夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
可愛くて、愛おしくて…。
アカリの前では、格好付けようとしても次第に素直になってしまう。
俺は彼女の手を取ると、離れないように指を絡めて繋いだ。
「…行くか。」
「うんっ…///。」
嬉しそうに、キュッと握り返してくれる暖かい手が俺を変えてくれる。
閉ざしていた心の窓をアカリが開けてくれて、いつだって俺に光を照らしてくれるんだ。
……
………。
「只今、御宿泊頂きました女性のお客様に無料で天然石を使ってのアクセサリー作りの体験を開催しています。
よろしければ、いかがですか?」
チェックアウトを済ませて旅館を後にしようとすると、受け付けの女性がこの近くで開催しているイベントをすすめてくれた。
「いいんじゃね?
せっかくだから、参加してこいよ。」
”無料”と言う言葉に目を輝かせて案内のチラシを見ているアカリに笑いながら声を掛けると、彼女は「えっ///?」と顔を真っ赤にする。