夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
「///っ…で、でも…。
その間、ヴァロンを一人にしちゃうし……。
せっかく一緒に旅行にきてるのに…。」
無料は嬉しいけど、俺と離れたくない。
そうハッキリ顔に書いてあるアカリ。
俺はそんな彼女の頭をポンポンッと撫でると、そのイベント会場の近くにあるお店を指差した。
「平気平気。
俺、あそこの本屋ちょっと覗きたいって思ってたから時間潰してるよ。退屈しないから、安心して?」
俺の言葉を聞くとアカリは本屋の位置を確認して、そこがすぐ近くだと分かると安心した様に笑顔で頷く。
「分かった。
じゃあ、お言葉に甘えて作ってくる!」
「ん、じゃあ…。また後でな。」
俺はアカリをイベント会場に送り、荷物を鍵付きのロッカーに預けると目当ての本屋に向かった。