夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
俺がミネアに親しみを感じ、嫌いじゃないと思った理由が分かった。
彼女は自分と、とても良く似ていたからだ。
女性でありながら次期社長として生きるミネア。
そんな彼女は場に応じて自分を使い分けて、本当の自分を出せる場所を探しているんだ。
俺と一緒で、本当の自分に気付いてほしくて…。もがいて、いたんだ。
「……あんたなら、大丈夫だよ。」
「!……え?…。」
「きっと、大丈夫だ。」
「……。」
”大丈夫”…。
何だかそう言ってやりたくて、俺はミネアに呟いていた。
俺は知ってる。
彼女の強い志を、短い期間だったが間近で見ていた。
ミネアが社長になったら、あの会社はきっともっと良くなる未来が見える。
男性だけではなく、女性も世界に羽ばたける。
そんな社会を、彼女が創っていくような…。
だから、応援してやりたくなった。