夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

”必ず白金バッジを持って来て、お前に見せてやる!”

”死ぬのは、俺が白金バッジ獲れなかったらにしろよ。”

”お前の目が見えなくなる前には、なんとか持ってこれる様に頑張るからさ。
……しっかり見てろよ。夢の続き。”…。


……あれから、もう二十年近くか。
目を悪くしたシュウに代わって、白金バッジの夢の配達人になるって決めた…あの日。

それからずっと、こうやって2人で頑張ってきたんだよな。
俺は口も態度も悪くて、我が儘で、シュウに甘えてて…。本当にどうしようもなかった。


間違いない。
俺が今日まで白金バッジの夢の配達人でいられたのは、お前がいたからだ。シュウ。

その夢を、俺が続けられなくなっても…。
お前は変わらず、親友でいてくれんのかな?

俺達の絆だった、白金バッジ。
それを失った俺を…お前はどう思う?

……。
俺は…。マスターになったお前を、ずっと傍で支えていきたかったな。
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