夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

「……ヴァロン？
どうしました？何か不安な事でも…？」

じっと見つめていた俺に、シュウが心配そうに尋ねてくる。
そんな表情させたくないと思いながら、俺を想ってくれるシュウの気持ちが堪らなく嬉しい。

……でも。
やっぱり大切な人には笑顔でいてほしい。


「いや、何でもねぇ。
絶対にお前が驚く位の、期待以上の仕事してくるから…。良い報告、待ってな？」

「///っ…。…はいっ。」

俺が首を少し傾けて意地悪そうに微笑むと、シュウは嬉しそうに頷いた。


……。
大切にしてきた、シュウの笑顔。

いつも微笑っててほしいと願っていた俺なのに…。
まさか、その願いを自らで手折って…。
俺がシュウから笑顔を奪う日が来るなんて、思わなかった。


次に会った時。
俺がシュウの笑顔を見る事は…なかった。

……
………。