夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

幼い頃、私の誕生日に届いた贈り物。
リディア母さんからのプレゼント。
素敵な王子様が、悪者に連れ去られたお姫様を助けたり、幸せにしてくれる夢の溢れた絵本。


絵本のヒロインのように、花のように可愛い女の子になってほしい。

私にそんな願いを込めて、きっとリディア母さんは私にたくさんの絵本をプレゼントに選んでくれた。

そして、少し成長して、私が年頃の女の子になると…。アクセサリーや、手芸セット、香水が届いた。


だから、私は可愛い女の子になろうとした。

髪を伸ばした。
自分で、鞄や小物を作った。
なるべくスカートを履いたり、フワッとした服装を心掛けた。

仕草や言葉遣いも、丁寧に控え目に…。


守ってあげたい。
って、みんなが思ってくれるヒロインに…。

なろうとしたわ…。

……
………。
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