夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
『下記の場所にて、事件が発生した模様。
セキュリティーシステムが何者かによって解除され、現在管理人、配置されている警備員とは連絡が取れない状況。
手が空いた調査員及び、近辺に滞在している調査員は直ちに現場に向かい報告を求める。
……
………。』
そんなメッセージ内容と一緒に送られてきた、地図。
その地図が示す場所に、一気に血の気が引く。
「!っ…姉さん!
この場所っ…ヴァロン様の!!」
レイの言葉が、信じたくない現実が起っている事。私の見間違いではない事を、告げる。
地図が示す、事件が起っている場所は…。
ヴァロン様の自宅がある建物。
「っ…レイ!すぐに行くわよッ…!!」
言葉を発した直後に、レイの返事を聞く前に私は駆け出していた。
これはきっと…。
ううん。絶対に調査員としてではなく、私情だった。