夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

「!…ヒナタちゃん。
大丈夫、大丈夫だよ?アカリさん…。お母さん、すぐに帰ってくるからね?ねっ?」

傍に居たレイが語りかけながら抱き上げて、安心させるようにあやすが、ヒナタちゃんはイヤイヤと首と手を振りながらくずり続ける。

人見知りをあまりせず、誰にでもとても愛想がいい。アカリさんにそっくりな笑顔でいつもニコニコだと、ヴァロンから聞いていた。
先月の旅行の時も、ユイちゃん達に預けて出掛けてもとてもお利口だったと…。

そんなヒナタちゃんが泣き止まない状況に、この事件が簡単に解決する問題ではないと…。言われている様だった。


「…マスター、シュウ様、教えて下さい。
今回のこの事件、誰が起こしたものなのか…。お二人には察しがついているのでしょう?」

レナが、私とマスターを真っ直ぐ見つめて口を開く。

こうなってしまった以上、レナとレイには隠さず話そうというマスターの判断で、私はこれまで調べた事。そして、ヴァロンとアラン様の関係について二人に話し始めた。
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