夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
「っ…アカリに、触んな……ッ。」
身体から抜けていくようだった力が、今度は一気に高まったように溢れてきて…。
通信機が壊れてしまうと思う程に、俺は強く握り締めていた。
「アカリに触んなぁーッ!!
何かしてみろッ!!絶対に許さねぇからなぁーッ…!!!!」
俺の中で、何かが音を立てて砕ける。
叫んだ瞬間、俺の頭の中に過る記憶の欠片。
幼い頃、大切なものを奪われた記憶。
家に押しかけてきた奴らに、奪われる。
ボクノ、タイセツナモノガ、ウバワレル…。
……。
ヤメテ…。ヤメテ…。
ヤメテ…!ツレテイカナイデ…!!
幼い頃の叫びと想いが、シンクロする。
「!!ッあ……っ。…いっ……ッ〜〜!」
それと同時に俺を襲う激しい頭痛。
ズキンッ!と痛んだ後も、治らずにズキズキと脈を打つ様に襲ってくる痛みに、俺は思わず地面に両膝を着いた。