夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

今まで、夢の配達人として色んな変装をしてきた。
何度も姿を変えて、仕事の度に雰囲気を変えて、役者のようにキャラを演じてきた。

変装が得意。
夢の配達人が天職。

そう言われてきたけど、違う。


……だって、俺は嘘吐きだから。
才能とか、そんな綺麗で格好良い能力じゃない。

臆病で、弱い自分を隠す為に、俺は元々…。
根っから自分を創り上げていた。

人に嫌われないように…。
いや、嫌われるように…かも知れない。

”これは演技で、偽りの自分だから…。”

って、自分に言い聞かせて…。
傷付かない為の予防線を張っていたのかも知れない。


嘘吐き。

アカリのその一言は、忘れていた”過去の記憶”という泥沼に呑まれそうな俺を…。

一瞬で、持ち上げてくれた。

……
………。
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