夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
明らかに動揺していたアラン様。
何だかおかしくて、つい「ふふっ。」と笑い声を漏らすと、アラン様が再び私に視線を向ける。
「あ…。ご、ごめんなさい…。
……。っ…ふふっ。」
謝って笑いを堪えようとしたが、何だか和んでしまった雰囲気に表情が緩む。
すると…。
「///っ…たく、呑気な女だ。
自分の今の状況を分かっているのか…?」
アラン様はそう言いながら溜め息を吐いて、少し赤くなった顔を隠すように背けると、口元に手を当てていた。
その仕草に、目を奪われる。
照れた時の、ヴァロンと一緒の…クセ。
…変なの。
顔は似ていないのに、なんとなく…似てる。
やっぱり、兄弟なんだなぁ…。
「……なぁ。
気持ち悪く、ないのか…?」
「!……え?き、気持ち…悪い?」
ボーッと見ていたら質問されて、私はハッとするが応答に困った。