夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
「っ?……ミネア、様?」
自分の席に戻り腰掛けた俺を、ミネアが抱き締めて優しく頭を撫でてくれていた。
「…無理を、なさらないで?」
ミネアの声色が、いつもと少し違って聴こえた。
「っ…貴方に何かあったら、わたくしはっ……///。」
少し震えたミネアの身体。
顔を上げると、顔を赤く染め、瞳を潤ませた少女のようなミネアが俺を見降ろしていた。
初めて見る、女の顔。
見た瞬間に悟る。彼女の、俺への想い。
「……大丈夫ですよ。」
俺は微笑むと、ミネアの手をそっと握って腕を解き、自分の席に戻るよう促した。
「今夜はちゃんと休みます。安心して下さい。」
「……。
はい、約束…して下さいね?」
俺の言葉にミネアは頷いて笑顔を見せると、自分の席へ戻った。
優しくて賢い女性。
これが、ミネアの本当の姿なのだと思った。