夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
【ヴァロン6歳/自宅】
12月24日。
世間はクリスマスイブであり、この日は俺の6歳の誕生日だった。
父さんは特別だって仕事を休んでくれて、朝から誕生日パーティーの支度をしてくれた。
父さんがお休みだから、母さんもこの日は朝からご機嫌で、たくさん微笑ってた。
それだけで、良かった。
普段辛い事があっても、他人にいくら馬鹿にされて嫌な思いをしても、それを全て帳消しに出来るくらいに嬉しくて……。
他には、何もいらないと思えるくらいに幸せだった。
「実はね。僕の書いた話を、面白いから本にしたいって言ってくれてる人がいるんだ!」
その夜、誕生日パーティーの席で父さんが声を弾ませて言った。
父さんがずっと追いかけてきた、作家の夢。
俺の大好きな父さんの物語が本になる。
頑張れば、いつか夢は叶う。
そう言い続けていた父さんの夢が、本当に叶ったんだと胸が震えた。
12月24日。
世間はクリスマスイブであり、この日は俺の6歳の誕生日だった。
父さんは特別だって仕事を休んでくれて、朝から誕生日パーティーの支度をしてくれた。
父さんがお休みだから、母さんもこの日は朝からご機嫌で、たくさん微笑ってた。
それだけで、良かった。
普段辛い事があっても、他人にいくら馬鹿にされて嫌な思いをしても、それを全て帳消しに出来るくらいに嬉しくて……。
他には、何もいらないと思えるくらいに幸せだった。
「実はね。僕の書いた話を、面白いから本にしたいって言ってくれてる人がいるんだ!」
その夜、誕生日パーティーの席で父さんが声を弾ませて言った。
父さんがずっと追いかけてきた、作家の夢。
俺の大好きな父さんの物語が本になる。
頑張れば、いつか夢は叶う。
そう言い続けていた父さんの夢が、本当に叶ったんだと胸が震えた。