夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】
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………。
「お二人はまさに運命の相手!
どんなに困難な事があっても、その度に互いが補い支え合い、乗り越えられる理想のご夫婦ですよ。」
私とヴァロンの前に座った占い師さんが、優しい笑顔でそう言った。
その答えに私はホッと胸を撫で下ろして「ありがとうございました!」とお礼を言うと、笑顔で占いの館を出て、空を見上げながら深呼吸をする。
「……よかった。」
「だから言ったじゃん。
俺とアカリは占いなんかに頼らなくても大丈夫だって。」
思わずポツリと呟いた私に、遅れて店から出てきたヴァロンが言った。
「…うん、ごめんね。
なんかね、ちょっと…不安だったの。」
「……。」
その言葉に、彼はじっと私を見つめる。
嘘は付きたくないし、私は素直に話そうとヴァロンと人気のない場所に行き、ベンチに腰掛けた。