夢の言葉と失われた追想【夢の言葉続編④】

「……。
ヴァロン。怒っちゃったの…?」

「!……え?」

「っ……///!」

私は追いかける様に立ち上がると、問い掛けに振り返ったヴァロンに抱き付いて…。自ら唇を重ねた。

咄嗟にとってしまった行動。
勢い余って浴槽の隅にある段に尻餅を着いたヴァロンを、私がまるで押し倒す様に…。唇を奪っていた。

唇を離した私の瞳に映るのは、私の下で驚いた表情を浮かべる、きっと誰もがドキッとする程の色気溢れたヴァロン。


「///っ…ゃ、っ…ごめんなさッ…。」

なんか色々と失敗ばかりしてしまう。

恥ずかしいのに、触れたい。
裸を見られたくないのに、離れないでほしい。
そんな矛盾だらけの感情が混ざり合って、どうしていいのか分からない。


「///…わ、私が…先に上がっ……。
!……きゃ…っ///。」

必死に考えた結果、自分が先に上がってしまおうと決めた私が動こうとすると…。
腕を掴まれて、引き寄せられて、ヴァロンの腕の中に閉じ込められる。
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